多摩地域(25市1町)から排出される不燃ごみと焼却残さが埋め立てられている二ツ塚処分場は、資源化の推進を図っても使用可能期間は平成9年度から16年間と計画され、平成25年度には埋め立てが終了する予定でした。
このため、搬入される廃棄物のうち、多くの割合を占める焼却残さの全量をセメントの原料として活用できるエコセメント技術の導入について、平成10年度より検討を行ってきました。
平成9年7月、東京都清掃局(現、環境局)から、多摩地域全市町村に対してエコセメント化施設の建設について提案がありました。
平成10年2月、多摩全市町村が参加している多摩地域ごみ減量・リサイクル推進会議において、多摩地域の広域的な焼却残さの処理(資源化)技術として、「エコセメント化技術」を有力な選択肢の一つとして早期に導入の方向性を決定する必要があり、より具体的な検討に着手すべきである、との検討結果が提出されました。また、今後の取り組みとして、具体的な検討は処分組合がその任にあたることになりました。
処分組合では、平成10年度よりエコセメント技術の導入について検討を行い、平成11年2月、「エコセメント化施設導入基本計画」を策定しました。この計画を受けて、多摩地域ごみ減量・リサイクル推進会議において、焼却残さのエコセメント化について多摩地域全市町村で取り組んでいくことが再度確認されました。
平成11年6月、処分組合の規約の一部改正について東京都知事から許可され、エコセメント事業は共同処理する事業として位置付けられました。
平成11年8月、処分組合では「エコセメント事業基本計画」を策定する方針を決定し、エコセメント事業基本計画検討委員会を設置しました。
平成12年3月、検討委員会が「エコセメント事業基本計画報告書」を取りまとめました。
平成12年4月、処分組合では上記報告書及び用地選定結果に基づき、エコセメント事業基本計画を策定しました。
平成12年4月21日、理事会にて、エコセメント化施設を二ツ塚処分場内に整備することが決定し、同日処分組合は、日の出町に二ツ塚処分場内へのエコセメント化施設整備について申し入れを行いました。
平成12年7月7日、エコセメント化施設整備受け入れについて基本的同意書を日の出町と処分組合との間で締結しました。
平成12年4月策定の「エコセメント事業基本計画」をベースに、事業実施方法、プラント計画、建設計画等について、より具体的に検討し、「エコセメント事業実施計画」をとりまとめ、平成14年7月18日に、エコセメント推進委員会及び理事会において決定しました。