平成13年度 谷戸沢処分場の水質等調査結果について(概要)

平成14年6月27日
東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合

平成13年度の谷戸沢処分場関連の水質や発生ガス等の調査結果の概要である。
全体的には、問題となるような結果はなく、安全性が確認された。

水質の調査結果

1.浸出水原水(ごみの層を通った水)

有害性重金属等は検出されないなど、水質に問題はなかった。

生物化学的酸素要求量(BOD:生物分解可能な有機物の量をみる一つの指標)や化学的酸素要求量(COD:有機物の量をみる一つの指標)の減少傾向が続いている。これは、埋立終了や最終覆土層施工に伴って、廃棄物から洗い出される有機物量が減少し、安定化傾向を示しているものと考えられる。

2.下水道放流水(浸出水原水を処理した後、下水道に放流している水)

平成13年度を通じ、カドミウムなどの有害性重金属は検出されないなど、全ての項目で下水道へ放流するための基準を十分満足している。

3.防災調整池(埋立地外や最終覆土表面の雨水が集められる防災用の池)

平成13年度を通じ、有害性重金属などは検出されず、大腸菌群数とBODを除き水質汚濁に係る環境基準(ヤマメやイワナ等の生息する水域に相当する厳しい基準)を満足した。

4.地下水集排水管水・地下水管2水(埋立地内の地下水)

カドミウムなどの有害性重金属は検出されず、電気伝導率や塩化物イオン濃度(これらの基準はない。処分場からの影響を見る一つの指標)も、若干高めになったが今までの変動の範囲内で特段の変化はなく、問題はなかった。

万全を期するため、これらの地下水は全量を浸出水と同様に水処理してから、下水道に放流しているため、周辺環境に影響を及ぼすものではない。なお、電気伝導率の常時観測(地下水管2水)の結果は図に示すように大きな変化はない。

毎日12時における測定値の月間平均値をグラフ化

5.モニタリング井戸(処分場内1本と周辺民家の9本の井戸)

井戸−2で鉛が5月(0.008mg/L)、7月(0.008mg/L)、9月(0.011mg/L)と、11月(0.006mg/L)に検出され、9月は地下水環境基準(0.01mg/L)を超えた。この井戸の塩化物イオンに変化が見られないことから、処分場からの影響ではなく、井戸周辺の土地利用等の影響と考えられる。なお、鉛は浸出水原水からほとんど検出されない物質である。なお、年度平均値では地下水環境基準を満足した。鉛を除く有害性重金属は検出されなかった。

その他の井戸については、有害性重金属などが検出されないなど、地下水環境基準に適合している。

6.本設モニタリング井戸(埋立地を取り囲むように設置されている10本の井戸)

いずれの井戸も地下水環境基準や要監視項目の指針値を満足した。

10本中全ての井戸からフタル酸ジ-2-エチルヘキシルが検出(0.0005〜0.0054mg/L)されたが、指針値(0.06mg/L)を大きく下回っていた。さらに、すべての井戸からニッケルが微量に検出(0.001〜0.011mg/L)されたが、基準値もなく問題のない濃度であった。この他の安全性確認のための項目は、すべて検出されなかった。

また、井戸が掘削された所の地質の特性を受け、イオン成分の濃度に違いはあるが、井戸の水質には変化がなく、処分場が影響を及ぼしているような状況はみられなかった。

7.下流部調査(処分場の下流部の99本の井戸(観測孔))

平成12年3月末、下水道放流水の配管工事の際に、下水道放流水の一部が流出した影響を受け、平成12年度は塩化物イオン濃度が10mg/Lを超える観測孔が31本となったが、その後、ただちに洗浄等の対策を講じ、以降は回復傾向を示している。平成13年度では21本であった。なお、地下水管No.2ポンプ人孔の近傍の観測孔で、ポンプ停止事故の影響で一時的に塩化物イオンの上昇が見られたが、直ぐに通常値に戻った。

なお、下水道放流水の影響を受けていない観測孔の多くは、10mg/L以下であり、全体的には、安定化傾向を示した。

これらの観測孔は、設置されている場所別に4区域に分類しており、各区域の塩化物イオンの平均値を図に示す。

図に示すように、処分場の下流部の井戸が安定化していることからも、処分場周辺には影響を与えていないことが推定できる。

下流部観測孔の各区域の塩化物イオン濃度(平均値)の推移

発生ガス等水質以外の調査結果

1.脱水汚泥(浸出水処理施設で発生した汚泥)溶出試験

カドミウム等の有害性重金属は、いずれも検出されなかった。

2.発生ガス(埋立地内のガス抜き管から採取したガス)調査、悪臭調査

一酸化炭素及びエチレンが検出されたが、公害防止協定の基準値を下回っていた。
また、埋立地特有のメタン及び二酸化炭素が検出された。
悪臭は、臭いが感じられない濃度(10以下)であった。

3.底質(川、池等の水底の泥などの堆積物)

通常の土壌のレベルで、汚染は見られなかった。


以上、処分場内や周辺の水質、発生ガス等の数多くの調査結果から、問題となるような結果はなく、周辺環境に影響を及ぼしていないことが確認された。

また、技術委員会(廃棄物分野で著名な学識経験者により構成されている委員会)で、特段の問題はないと評価されたものである。

なお、検出されないとは、それぞれの化学物質ごとの定量下限値(数値を量ることができる最低のレベル)未満のことをいう。

調査結果の詳細は、「谷戸沢処分場の水質等調査結果について(平成13年度)」に登載


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